【写経のすすめ】写経をするときの書き方「5つのポイント」

写経には様々な作法があります。堅苦しく考える必要はありませんが、決まりごとに従い、写経をさせていただくという謙虚な姿勢で行いましょう。自宅で写経をする際の参考にしていただければと思います。

 

写経をはじめる前に

写経とは、経文を書き写す作業を通して仏さまと向き合う行為です。清潔さを保ち、静かで落ち着いた環境を整えましょう。

 

身を清める

手を洗い、口をすすぎます。汗をかいている場合はシャワーを浴びるなどして身を清め、清潔な服装で臨みましょう。

 

部屋を清める

机の上に写経に必要な道具以外がのっている場合は片付け、身の回りを整理整頓しましょう。お香が用意できる場合は、焚いて部屋を清めましょう。携帯電話など気を散らすようなものはなるべく遠ざけて置き、集中できる環境を作ります。

準備が整ったら、合掌・礼拝をして写経をはじめます。

 

書き方5つのポイント

写経の書き方には様々な決まりごとがあります。けれども、決まりごとに忠実に従うことよりも、やってみようという気持ちが大切です。ポイントを参考にしながら写経を楽しむ気持ちではじめてみましょう。

 

用紙の置き方

写経用紙の余白には、広い部分と狭い部分があります。狭い方を上(天)に、広い方を下(地)にして用紙を置きましょう。経典を敬う気持ちを表しており、古くからの様式に従っています。

 

内題の書き方

内題とは、本文の巻頭にある経典の名称のことです。一、二行の空行をもうけ、省略せずに正式名称で書きましょう。一字を本文の字と同じ大きさにし、字間は本文よりも詰めて下に余白を持たせます。

 

本文の書き方

一行は十七字詰めが基本です。「般若理趣経(はんにゃりしゅきょう)」によれば「十七は清浄の本有(初めから有ること)を示す」とあり、そこに端を発する古くからの約束事です。

また、「一字三礼」という作法があります。一文字書き写すごとに三回礼拝をするというものです。自宅で写経する際にそこまでの時間をかけることはできないと思いますが、それほどに心を込めて丁寧に書くという気持ちを持つことは大切です。「一字三礼」の精神を持って写経に臨みましょう。

 

誤字・脱字の処理の仕方

本文を書き終わったら、誤字や脱字がないか見直しましょう。誤字を見つけた場合、間違えた文字の横に黒点をつけ、同じ行の上(枠がある場合は枠外)に正しい字を書きます。

脱字を見つけた場合、脱字がある文字と文字の間の横に黒点をつけ、同じ行の下(枠がある場合は枠内)に抜けた字を書きます。二字の脱字であれば、黒点を二つ書き、同じようにします。

 

奥題・願文の書き方

奥題には省略した名称が用いられます。本文から一行を空けて書きましょう。祈りを込めた写経の場合は、奥題からさらに一行空けて願文を書きます。願文の書式に決まりごとはないため、和文で複数行にわたって書いても問題ありません。

奥題・願文まで書き終えたら、写経をした年月日と名前を書きます。また、名前の前か後ろに「謹書」という文字を書き入れましょう。

 

写経を終えた用紙は粗末に扱わず、箱に収めて仏壇などに保管してください。ある程度、嵩(かさ)が増したら、お寺へ奉納されても良いでしょう。

東京書道教育会フォローしておすすめの記事を購読しよう

シェア