硯の産地

硯の制作

書道では、墨、紙とならんで硯も大切です。硯は墨を磨るための道具ですが、生産地によって種類が多くあります。中国と日本の代表的な硯を列記します。

唐硯(中国)

唐硯産地

唐硯産地

端渓硯(たんけい)、羅紋硯(らもん)、歙州硯(きゅうしゅう/ぎゅうしゅう)、澄泥硯(ちょうでい)、松花江緑石硯(しょうかこうりょくせき)等

端渓硯

端渓硯

歙州硯

歙州硯

澄泥硯

澄泥硯

松花江緑石硯

松花江緑石硯

和硯(日本)

和硯産地

和硯産地  地図素材提供CraftMAP http://www.craftmap.box-i.net/

赤間硯(あかま)、土佐硯(とさ)、那智黒硯(なちくろ)、雨畑硯(あまはた)、雄勝硯(おがつ)等

雄勝硯

雄勝硯

赤間硯

赤間硯

硯の製作は、ほとんどの硯は石を材料としています。硯ができるまでの加工工程を知っておきましょう。各工程で硯の特徴が生まれてきます。

①まず石を採ります。
②大きさ、厚さ、形を考えて石を切断します。
③川砂と水を混ぜて、石の凸凹を削り滑らかにします。
④縁立て、荒彫り、仕上げ彫りへと進みます。体全体を使って彫り上げます。
⑤砥石、耐水へーパーで丁寧に磨きます。
⑥仕上げは、漆を使って艶を出したり、焼き上げ又は墨を使った墨引きの方法があります。
石材の他に、細かい泥で型を作り焼いて作るもの(澄泥硯)があります。

漢字用とかな用

硯には、鑑賞硯(古硯)と実用硯があります。実用硯は墨が磨れなければなりません。そのために鋒鋩(ほうぼう)を研いで立てることが大切です。この研ぎにより漢字とかな用に分けられます。

漢字に適した硯

①端渓硯は、女性的な艶やかさもあり滑らかで粒子は細かく彫刻に向き、磨墨液が持つ撥墨の範囲が広い。

②澄泥硯は、泥を練って焼いて作る上質な硯で、特に淡墨が美しい。粒子は粗い。

かなに適した硯

歙州硯(きゅうじゅう)は、端渓硯に比べると石質は硬く男性的で、粒子が細かく硬いので、伸びのよい墨液。サイズは小さいものが多い。

②赤間硯も墨が細かく磨れ、伸びやかな墨液で、細筆で続けて書くことに適 している。

漢字、かな用として表現目的に合った硯選びが大切ですが、新端渓硯、羅紋硯等は、比較的安価な硯で普段使いには十分でしょう。

こんな硯もある

中国では、硯は記録のための用具から美の表現としたものへ、そして日本では調度品として伝えられ、江戸期の武家屋敷の遺構からも出土しています。

現在では、実用的な硯には多くの材質のものがあります。自然硯、人工硯、セラミック硯等、種類が豊富です。色や形、目的に合った大きさ、重さ等様々です。学童用として大変軽い硯も出まわっています。

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