楷書と行書では筆順が変わる
楷書
漢字の書体の一つ。点画を正確に書き、現在最も標準的な書体とされている。隷書から転じたもので、六朝(りくちょう)(BC222~589)中期に始まり唐(BC618~690,705~907)のころに完成した。真書。正書。
行書
漢字の書体の一つ。楷書と草書の中間の書体で、楷書の点画をくずして、続け書きにしたような書体。中国後漢(BC25~220)の劉徳升(りゅうとくしょう)からはじまったというが明らかでない。隷書の速筆から生じ、東晋の頃には成立した。
筆順と崩し方
書き順・筆順というのは字を書きやすくするためのガイドであって筆順が違っていても字が違ってしまうわけではありません。ですから同じ字でも何通りもの筆順が実際にあります。
「筆順が変わる理由」を端的に言えば、目指す字のカタチが違うからです。「書」という字も、行書では先に横画と日までを一気に書いて最後に縦画、という流儀の人が多いようです。
行書では崩し方が1つだけとは限らず、何種類もの崩し方があります。だから同じ字でも、楷書と同じ書き順の崩し方もあれば、違う崩しかただと書き順も違ってくるということを理解してください。

凹凸に筆順知っていますか?
記号や絵文字のように見えますが、凸は中学レベルで学ぶ立派な常用漢字です。この凸の筆順を左上の縦画から「タテ派」一方、左上の横画から始める「横派」と2通りあります。
縦派と横派
どちらがただしい筆順なのでしょうか。実は「どちらもあり」なのです。
凸は教育漢字に含まれなかったので、何かよりどころがあるとすれば筆順の大原則だけ。その大原則とは2つあり「上から下へ」そして「左から右へ」です。各漢和辞典では、この大原則を当てはめて類推しながら筆順を記しています。
凸の字は、原則の「上→下」「左→右」のどちらを取ったら良いのか微妙です。どちらをとっても原則通りともいえ、辞典によって筆順が違っても、それはそれで「あり」というわけです。
凹凸を細かく見てみよう
「凹」「凸」という漢字がある。字音はそれぞれ「オウ」「とつ」である。これらを漢和辞典で引くといずれも 凵 部・総画数5画となっている。では、どのように書くのだろうか。下の図であらわしたのものが、代表的な筆順である。

最高各数の文字は?
私たちが普段使っている漢字の中には画数のやたら多い漢字があります。常用漢字の中では常用漢字2136字の中で最も画数の多い漢字は、「鬱」で29画です。
常用外だとこんな漢字
「漢字源」の中では学研の漢字源で見てみると最も画数の多い漢字は読み方を「ガツ」といい、なんと35画です。中国の古典などに見られる漢字ですが、日本では使われていないようです。

大漢和辞典から画数の多い漢字
35画を上回る画数の漢字で両方とも64画です。読みは「セイ」で意味は分かっていません。もう一つは「テツ」で意味は「言葉が多い」という意味です。

「おとど」は苗字の一つと言われていますが、実際に存在したかどうかは不明の伝説の苗字。実際に使用されたかは定かではありません。
「ホウ」は雷の音という意味です。
「ゴツ」は世界最大の144画!よくしゃべる人のような意味です。
因みに、漢字の画数が最も少ないのは1画で「一」「乙」などがあります
漢字のテストです。やってみましょう!
次の語句で○・×(正・誤)をつけてください。回答はスクロールするとあらわれますので注意してください。

上記問題の正誤です。

続いて正しい読みに○・×(正・誤)をつけてください。回答はスクロールするとあらわれますので注意してください。

上記問題の回答です。

いかがでしたでしょうか?美しい文字を書くためには、意味に合う正しい漢字や正しい読み方を知ることも大切な学習の一つです。ぜひ習得なさってください